コンビニ店員
昨日どうしてもファミリーマートの弁当が食べたくなったので、お昼12時頃に家から一番近くのファミリーマートに行った。
店内に入って、取り敢えず飲み物を買おうと思って飲み物の棚に行くと、どうやら後ろで店員さんが棚に補充作業しているような音がしていた。
その棚から、一番冷えていたクラフトボスのフルーツオレを手に取り、弁当の棚に向かった。
お昼時で一通り弁当が捌けた後なのか、まばらなラインナップの棚の中から100円引きのシールの貼られたチキン南蛮弁当を買うことにした。
ダイエットをしているものの、鶏肉ならまあ自分の中で許せるだろうというチョイスだったが、よく考えてみればしっかりボリュームのあるファミリーマートに来ている時点で理論は破綻している事に今更反省している。
フルーツオレとチキン南蛮弁当という到底ダイエットしているとは思えない商品を抱えてレジに向かうと、トレーニング中の名札の付いた高校生くらいの新田くんが対応してくれた。
どうやら、新田くんは入って間もない子だったらしく覚束ない手付きでバーコードを読ませていく。
「お弁当温めますか」「袋いりますか」
どちらも簡潔に「はい」とだけ答えてPayPayで会計をしてもらった。
「レシートです」
渡されたレシートを見ながら、お弁当が温まるのを待っていた。
そのとき、そう言えば100円引きのバーコード読ませてなかったような。と気づき、レシートを再度確認するとやはり割引は入っていないようだった。
割引って入ってないですか?と問いかけると、新田くんも気づいたらしく
「大変すみませんでした!」「少々お待ちください」
と言い、ヘルプを呼んだ。
隣のレジから、大学生くらいの高井さんがヘルプに入るものの、その名札には無情にも【トレーニング中】の文字があった。
トレーニング中の新田、高井の二人には処理が解らず、苦悩の表情を浮かべてレジの下の呼び出しブザーを押したようだった。
二人にもいい経験になったんじゃないかな。そんな風に考えながら棚出しをしていた店員、加藤が駆けつけてくれた。
新田くんが加藤に状況を説明し、高井さんもそれを聞いていた。
レジ一つに三人の店員が集まり、これで一段落するだろうと思っているとどうやら様子がおかしい。
加藤の名札には【トレーニング中】の文字が印字されていた。
お前もかーーーーい!!!wwwwwww
加藤も処理がわからず、おもむろにレジから100円を取り出し、陳謝しながら渡してくれた。
生憎、自分はレジでの業務経験がなく力になれなかったが、あの後3人が揉めずに仲良くしてくれたらいいな。
そう思いながら家に帰り弁当を開けたら箸が入っていなかった。